================ 第 2 章 ====================

効果抜群です。


健康クラブ・トレーニングシステムの全容

コンピュータを使って
個人ごとにトレーニングを指導

@身体・体力測定

▼トレーニングを行う前に、身長や体重、血圧なとを測定します.また、握力や背筋力、垂直跳びなどの体力測定も行います。
A問診

▼食事や仕事の内容など、 100項目にわたる生活習慣のアンケートを実施し、コンピュータに入力します。
Bカウンセリング

▼コンピュータから出された分析結果をもとに、その人に一番適した運動プログラムを作成し、指導にあたります。
Cトレーニングの
 実践指導

▼運動プログラムに基づいて、トレーニング機器を活用した実践指導を行います。
▼@からCまでは2カ月単位で繰り返されます。また家庭でもトレーニングできるように「ダンベル体操」の指導にもカを入れています。
 この章では、生活習慣を変えていくための″実践編″として、現在、健康クラブ(ウエルネスプラザ内)で行われている『健康増進トレーニングシステム』を紹介します。 このトレーニングシステムは、昨年六月、町立最上病院が健康づくりの新戦力として導入したもので、病院から委託を受けた町の社会福祉協議会が、その運営に当たっています。コンピュータや県下でもトップクラスの設備を誇るトレーニング機器を活用することで、みなさんから ″生活の一部に運動を取り入れてもらう″のが大きなねらいです。トレーニング機器は、エアロバイクやレッグプレス、チェストプレスなど、心肺機能や下半身を鍛える六種類があります。 もう少し、システムの特徴をお話しましょう。一人ひとりの体力を最新式の機器で定期的(二ヵ月単位)に測定し、さまざまな運動能力のなかで、優れた部分とそうでない部分を細かく分析します。 その分析結果に基づいて、専門の指導員がカウンセリングを行い、その人に最も適した運動内容を指導助言していく、というものです。 もちろん、特定の人だけでなく、すべての町民が利用できるように、年齢や個人の運動 能力に応じて無理のない方法で運営されています。 また、体力づくりやパワーアップ、シエイプアップ、リハビリなどの目的別に、六つのトレーニングコースが設定されています。
 利用の時間帯は、午後一時から九時まで。ただし、土曜日は午後一時から五時までの利用となります。毎週月曜日と祝祭日、日曜日の夜(午後5時以降)は休館です。指導には、厚生省認定の健康運動指導士の資格を持つ指導員(社会福祉協議会の職員)が、専属で当たっています。

利用登録者は五百十二人
抜群の効果があると
人気が急上昇



 システムがオープンして、一年ちょっとが経過しました。昨年に比べ、今年四月以降の利用が急速に伸びてきています。現在の利用登録人数は五百十二人(男性二百九人、女性三百三人)。最年少の六歳児から八十二歳の最高齢者まで、幅広い年代の利用があります。 利用者からは、「腰や足が痛くなくなった」「血圧が下がった」「体重が減った」などの効果抜群の声があがっています。

町社会福祉協議会・
健康運動指導員の後藤一志さんに聞く

 健康クラブのトレーニングシステムについて、後藤一志さんにお話をうかがいました。厚生省認定「健康運動指導士」などの資格を持つ後藤さんは、熱心に利用者の指導に当たっています。また県エアロビクス協会のトレーニング指導教育委員長としても活躍中です。

30代〜40代の利用増が課題  健康運動指導士という資格は、そもそも国の医療費を最小限に抑えていくために生まれたものです。医療費を少なくするには、『国民全員が病気にかからない健康な体をつくる』のが何よりの方法です。 しかし、一人ひとりに一番適した運動の内容や方法を指導するシステムがなければ、「健康な体をつくる」といっても容易ではありません。この部分に「健康運動指導士」としての私の役割があるのです。 今や最上町は「ウエルネスの町」として、全国的に有名になりました。とてもうれしく思っています。ここまで頂点を極めた町ですから、残された課題は私たちが「自らの健康管理を最高に極めていく」ことではないでしょうか。

健康だからこそ
トレーニングを



 健康クラブのトレーニング指導を始めてから、一年余りが過ぎました。日増しに強く感じているのは ″痛い目を見ないと健康の大切さが分からない″ということです。 現在、五百十二人の利用がありますが、その大半の方は、病気や怪我などの苦い経験をきっかけに、トレーニングを行うようになったようです。もちろん、それが悪いということではありません。 この素晴らしいシステムを百パーセント活用していくには、今の利用状況では、もったいないと思っています。 健康クラブのトレーニングシステムは、山形県内でもトップクラスの素晴らしい設備に恵まれています。運動不足やストレスの解消、体力向上、筋力強化、肥満解消、プロポーション調整、スポーツ競技力の向上、リハビリテーション、腰痛・肩こり予防など、機能も豊富ですから。


運動の必要性を
実感すること



 「生活習慣病」の予備軍的な人が増えてきたと聞きます。糖尿病や高血圧症、動脈硬化症などの病気は、三十代や四十代のころの″生活習慣のありかた″に影響されます。 そのためにも、三十代や四十代の健康な人からこのシステムを積極的に利用していただきたいと思います。そして、運動を実践しながら、健康のための運動の必要性を実感していただきたいと思いますね。

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