================ 第 1 章 ====================

健康診断はしたけれど


保健婦からのちょっと気になるレポート

生活習慣を変える。

気になる点-その(1)

検診の結果が
よくありません



 「年に一回ぐらいは検診を受けないと、どっかど(安心)しなくてよお‥…。」健康診断の時によく耳にする言葉です。現在、町が行っている四十歳以上の成人者を対象にした健康診断は、基本検診に加えて、胃や子宮、大腸、肺などのがん検診。これらの受診率を見ると、ここ数年は、ゆるやかな上昇傾向が見られます。″ウエルネスの町″としては大変喜ばしい限りですが、一つ気になることがあります。それは検診の結果です。

 基本検診では「異常なし」の人が年々減少し、「要注意」や「要医療」の人が増えてきているのです。なかでも、糖尿病の症状を調べる血糖検査には、その傾向が強くあらわれています。また、胃がん検診で二割の人が、大腸がん検診では一割近くの人が「要精密検査」の対象となっています。

気になる点-その(2)

精密検査を
受けない人が多い



 みなさんは、精密検査をきちんと受けているでしょうか?
 平成八年度の胃がん検診における精密検査の結果を例にとると、精検村象者で実際に受診した人は83.2パーセント。数のうえから見れば少数かもしれませんが、残り17パーセント近くを占める″精密検査を受けなかった人″の理由は、どこにあるのでしょう。

 「忙しかったから」「検査結果を聞くのが不安だから」「めんどうくさいから」など、さまざまな理由があったかもしれません。でも、それは本人の勝手な理由。家族の立場からすれば、「何としても検査は受けて欲しい」と思っているのではないでしょうか。
気になる点-その(3)

健康管理に努める
という意識



 健康診断は受けたけれど、健康管理には無関心という人も少なくないようです。また、検査の結果で、生活習慣を改善するように医療機関から指導を受けた人から、「なかなかその実現は難しいんです」という声もよく耳にします。 体重が増えてきた、血圧が上がつてきた、コレステロール値が高くなってきた、お酒の量やタバコの本数が増えてきた‥。どこか思い当たる部分はありませんか。 こういう生活を続けていて、十年後や二十年後も元気でいられるかしら…と、気になるのは私たち保健婦だけでしょうか。
気になる点-その(4)

生活習慣にも
大きな問題が



 最近では、これまでの成人病から、「生活習慣病」という言葉に切り替えて使われるようになりました。これは、病気の早期発見や早期治療だけでなく、生活習慣を改善していくことで予防に努めよう、という意味が込められているのです。
 さて、この″生活習慣を改善する″という点ですが、保健婦の目から見た、最近気になる項目をいくつかあげてみました。どれか一つでも思い当たる方は、くれぐれもご用心ください。そして、この特集の最後までお付き合いいただき、改善に努めてください。

《栄養のバランスは》

《運動習慣は?》

《ストレス感は?》

《タバコとお酒は?》

◆県外などへ早朝出勤きれるお父さん方→朝食はコンビニエンスストアのおむすびとジュース。午前 と午後の休憩に缶コーヒー、お昼は缶コーラ。夕方は帰路のバス の中でワンカップ、というのでは?

◆孫育てにがんばっているおばあちゃん→孫が残したおやつやごはんを「もったいない」と、すべて自分の胃袋の中へ。作る料理は、糖分も塩分も油もたっぷりでは?
◆「なるべく歩いてます」とは言うものの、歩くスピードはゆっくりそしてのんびり。「全然体重が減らないわ‥」と嘆くお母さん。

◆健康機器はたくさんそろえたけど、「今は粗大ごみなの」と言う人。
◆いつもイライラしどおし。子供や孫についあたってしまう。

◆家族と話するのもイヤ。一人でいるほうが楽でいい。

◆ひとつ気になると眠れなくなる。物事を悪い方にだけ考えてしまう。

◆気持ちが落ち込み、何もやりたくない。物忘れもひどくなった。
◆タバコを吸ってないと落ち着かない。本数も増えてきている。

◆お酒を飲み始めるとブレーキがきかず、つい飲み過ぎてしまう。

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