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小林 守さん

前森高原の演出に意欲を燃やす

一杯のコーヒーが原動力
こばやし・まもる/昭和42年向町生まれ。
 北海道教育大学に在学中、1年間休学し、カナダにわたり見聞を広げる。卒業後、山形県の教員採用試験にパスし帰郷。
 現在は新庄小学校の2年生を受け持つ。
 町連合青年団(団長)や風の遊人(代表)、グリーングラスなどの団体に所属し、地域活動に情熱を燃やしている。
 今月は、本紙の人気コーナー「こんにちは青年団です」の執筆を毎月担当している、小林守さんに登場いただいた。休日ともなると、必ずと言ってよいほど、前森高原で熱心に活動を行っている小林さんの姿を見かける。熱心な活動とは、馬の世話、乗馬指導、看板づくり、花壇づくりなどなど。幅広い分野に及ぶこれらの活動は、すべて小林さん自身の自発的なものばかりである。″どうしてそんなに頑張れるのですか?″と質問する。

 「ぼくは前森高原が大好きなんです。小学校四年のとき、本場のお城山から眺めた、鮮やかに広がるグリーンの前森高原を、今でもはっきりと覚えています。この時からなんですよ。前森高原のとりこになったのは。」

 大学を卒業し、数年ぶりに帰郷。母校である向町小学校での教員生活を始める。小学校時代の印象が忘れられず、まるで恋人にでも会うように前森高原に足を運ぶ日が続く。このとき、当時、乗馬を担当していた田中端穂さん(黒沢)と出会い、次第に乗馬の魅力にとりつかれ、前森高原への熱い思いはますます高まっていく。

 そんな小林さんが、一昨年から看板づくりに精を出している。 「乗馬を体験して分かったことがあるんです。たしかに前森高原は広くて景色も抜群ですが、それを演出する部分がちょっと欠けていると思うんです。看板づくりは、その演出づくりの一部分なんですよ。」言葉に力がこもる。

 小林さんは、大学三年のとき一年間休学し、カナダで働きながら国定公園を見てまわる、という旅を経験している。この経験が、今の看板づくりに大きく影響していると語る。「使命感に燃えて活動してる、という感覚はありません。頑張り過ぎると長続きしないですから……。作り終えた看板をながめながら、熱いコーヒーをゆっくり飲み干す。この充実感がたまりません。また充実感を味わいたいと思うから、次なる看板づくりへの意欲が生まれるんですよ。」小林さんの毎日はとても充実している。

▲"茶色の板に白の文字"これが小林さんが描く看板の基本
  スタイル。 21枚にも及ぶ看板の中には、ご覧 のように、
  建物(乗馬ハウス)に直接描いた大きなものまである。